服が売れない時代?ネット世代のためのアパレルマーケティングとは

服が売れない時代?ネット世代のためのアパレルマーケティングとは

現在のファッション業界では、服が売れないという状況が起きているとされています。しかし、それは実店舗での販売がメインだった時期と、インターネット販売が主流である現在とで異なっているためとも考えられるでしょう。以前と現在で変化している部分や、購入の仕方にどのような特徴があるのかなどを合わせて紹介します。

今はファッション業界の分岐点?

インターネットが普及する前は、ファッションは毎年、それもシーズンごとに流行が変わっていました。しかし現在では数年単位のサイクルへと、流行りがゆっくり入れ替わる時代になっています。

そもそも販売戦略を考える際に、このサイクルについては知っておくべきです。頻繁に入れ替わらないことから、毎シーズン購入のために実店舗に足を運ぶという人は少なくなっています。しかし、それであれば前シーズンの流行りが売れ残るということも少なくなるはずですが、なぜ店舗で服が売れない状態になってしまうのでしょうか。

20代女性の衣服購入の傾向は?ネットで選んでリアルショップで購入

まだインターネットがなかった時代に比べると、アパレルもインターネットにて購入をするというケースが多くなってきています。これも店舗に在庫が残ってしまう原因のひとつとはなりますが、実際にどの程度の割合でインターネットを利用し、また実店舗で購入しているのかをみてみましょう。

アパレルサイトでのアンケート調査によると、店舗の商品を店舗で購入するというのはどの年代で最も多い割合となりました。インターネットにあまり触れていない人であれば、それは当然と思うかもしれませんが、生まれた時からインターネットの環境があるような若い世代には、インターネットと実店舗は利用する目的が異なっています。

実店舗で調べてインターネットで購入する、反対にインターネットで調べて実店舗で購入するというケースもあります。実際に購入するのが調べた店舗と異なるというのは40代より30代、そして30代より20代と年代が下がるにつれて、その割合は大きくなってきます。

そしてその年代でもネットで服を買ったことが一度もないという人は1.5割以下となり、20代であれば1割にも届きません。またどの年代でも服を実店舗で試着して、インターネットで購入したというケースがふたりにひとりの割合となっています。

ティーンはそもそもファッション興味が低下している?

現在の若い人はファッションに興味がないといわれることもあります。しかし人材情報会社が女子高校生を対象に実施したアンケートの結果によると、決して若い人がファッションに興味がないというわけではありません。実際に毎月のお小遣いの利用用途として1位がファッション、また休みの日に友人とどこか遊びに行く場合はそのスポットとしては買い物をする店舗となっていました。

スマートフォンを使えば家にいながらにして簡単に購入をすることは可能な現在、実店舗で今後求められる部分としては、友人と一緒に店に来た際に楽しむことができるのかどうか、というところがポイントになります。これは決してインターネットの通販ではつくりだすことのできない重要な部分です。

友達と来て楽しめる実店舗のサービス例としては、最近増えているのは飲食をしながらショッピングができる店舗です。こうした店舗で写真を撮ってインスタグラムなどにアップするというケースもありますので、さらにSNSを活用することも可能です。しかし、ただ飲食を提供すれば良いという時代はもう過ぎています。飲食のサービスをおこなっている店舗が増えてきていることから、人気のあるカフェを目指すほどにこだわったり、もしくはそのファッションブランドに関連するようなメニューを提供したりする必要があります。

このような工夫をしなくても、お店のレイアウトにこだわることでも来店するお客は楽しむことができます。季節ごとに内装を変えてみたり、扱っているブランドの雰囲気が伝わるようなインテリアにこだわってみたりするといいでしょう。また立地に関連するのもポイントのひとつです海に近い店舗であれば、海をイメージさせるレイアウトにするなどもあります。このようにワクワク感を出すことのできる方法はいろいろあります。

時代に合わせたマーケティングの重要性

服が好きというだけでは、服を販売する店舗を運営しても必ずしも生き残れないというのが現状です。しかし、アパレル販売業界にとって服が好きということは重要な部分となり、しっかりとマーケティングを学ぶことでその服が好きである性格や知識が生きてきます。

前提としてどのような服が売れているのか、またどのような販売方法で責めていくべきなのか、ということを知識として持っていれば、それに加えもともと自分の好きなブランドに対してのこだわりなどが合わさり、大きな販売への力となります。

しっかりと販売マーケティング基礎力をつけておき、加えてファッションに対しての興味や情熱を掛け合わせることでファッションビジネスにおいて、新しいサービスを展開させるアイディアがでてくるのです。

まとめ

それぞれの時代や年代によってどのような商品が売れていくか、また販売の方法として何が多いのかというのは異なってきます。インターネットがない時代から販売に携わっている方であれば、過去の経験がなかなか活かすことができない場面もあるでしょう。しかし、時代とともに生活環境は変化していきます。その変化に合わせたマーケティングの力をつけておくことが重要です。

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