InstagramとF1層の相関関係~実例でみるブランド成功例

InstagramとF1層の相関関係~実例でみるブランド成功例

数多く存在するSNSの中でもInstagramは、写真をメインとするという点で他のSNSとの差別化に成功しており、多くのユーザーを獲得しています。

一般的に「インスタ」というとプライベートでの写真を投稿するツールとして知られていますが、その一方でマーケティングツールとしても幅広く使用されているという特徴も持ち合わせています。そのため、企業によってはInstagramを活用した独自のキャンペーンを行うことで、効率的なプロモーションに成功したという実例も多くあります。

ここではそのようなInstagramを活用したマーケティングの成功例をアパレル業界に限定して3つ挙げ、その詳細について解説します。

F1層にとってはインスタが需要

Instagramは現時点で月間アクティブユーザーが3億人を超えており、1日の投稿数は7,000万件以上にも上ります。また、Instagramのユーザーには若い女性が多いというイメージが持たれています。実際、Instagramでは「F1層」と呼ばれる20~34歳の女性ユーザーの利用率は、特に多い傾向にあります。

そのため、F1層のユーザーをメインターゲットとする企業やブランドのキャンペーンでInstagramを有効活用されています。

一般的にネットを活用したキャンペーン方法としては、抽選でプレゼントが贈られる「応募型」と、ネットとリアルの双方を利用する「Online to Offline」を意味する「O2O型」の2種類があり、Instagram上にはどちらのタイプのキャンペーンも多くみられることから、Instagram自体がこのようなキャンペーンに適しているといえます。

カルバン クラインのキャンペーン事例

アンダーウェアを中心とした商品の製造・販売を行うカルバン クラインでは、2014年2月からInstagramを利用したキャンペーンを行いました。

このキャンペーンは「応募型」のものとなっており、その詳細は、一般人が「#mycalvins」のハッシュタグをつけて自身の写真を投稿すると、抽選で選ばれた応募者の写真が人気モデルなどの写真と並んでカルバン クラインのサイト上に表示されるというものでした。

このようなキャンペーンは簡単に応募ができるだけでなく、応募者がサイトを頻繁に閲覧することによるアクセス数の増加が見込めます。また、当時としては斬新なキャンペーン内容であり、応募者の願望をかなえることでブランドイメージのアップとブランド自体の宣伝効果も高かったといえます。キャンペーンとしては大変成功した内容といえます。実際このキャンペーンで使用された「#mycalvins」のハッシュタグをつけた投稿は2018年現在でも頻繁に行われており、それだけでもこのキャンペーンの効果は十分にあったといえます。

ピーチ・ジョンのインスタ戦略

F1層を中心とした下着の製造・販売を行う「ピーチ・ジョン」は、メインターゲットがInstagramのユーザーと合致しています。それだけでもInstagramを活用したキャンペーンは有効といえます。

実際にピーチ・ジョンがInstagramを利用して行ったキャンペーンは、典型的な「応募型」のものとなっています。その詳細は「#PJme」をつけた自分のお気に入りのピーチ・ジョン商品をInstagramに投稿すると、毎月抽選で1名にWebサイトで使用できる\10,000分のクーポンがもらえるといったものでした。

このキャンペーンに参加するためにはピーチ・ジョンのInstagramをフォローする必要があるものの応募自体は簡単です。この点はカルバン クラインの事例と同様といえます。また、カルバン クラインの実例との共通点としては応募者が増加することによってハッシュタグ自体の知名度も高くなり、そのハッシュタグをより多くの人に知ってもらうこともまたブランドの宣伝につなげることができるという点も挙げられます。

世界中の一般人にオーディションを展開~LIVE’Sのブランドキャンペーン

デニムのブランドとして高い知名度を誇る「Levi’s」もまた、Instagramを活用したキャンペーンを実施したことがあります。このキャンペーンはLevi’sのブランドキャンペーンに起用するモデルを一般公募するというもので、「#iamlevis」をつけた自身の写真をInstagramに投稿することで誰もが簡単に応募することができました。

このキャンペーンで選ばれたモデルは実際に撮影などを行い、ブランドキャンペーンのモデルとして活動することから、キャンペーン自体の方式は「O2O型」といえます。このようなO2O型のキャンペーンは、ネット上で完結することができないという点で手間や時間はかかりますが、その分キャンペーンの存在自体をより多くの人に知ってもらえることから、ブランド自体の宣伝としても十分な効果を発揮したといえます。

また、このキャンペーンにおいてもハッシュタグを知ってもらうことがブランドの宣伝となることは上述した2つの事例と同様であり、分かりやすいハッシュタグをつけることもまたInstagramを利用したキャンペーンには不可欠といえます。

InstagramとF1層の相関関係のまとめ

現在ではInstagramにおける工夫を凝らしたキャンペーンは数多く行われており、そのようなキャンペーンをただ行うだけでは宣伝としては不十分かもしれません。ですが、ファッションとSNSの親和性は非常に高く、キャンペーンを行うためのツールとして十分であることに変わりはありません。そのため、より注目を集めやすい工夫を凝らしたキャンペーンを考案できれば、効率的なマーケティングにつなげることは十分に可能です。

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