意外と深刻なアパレル業界のマーケティングリテラシー!いまさら訊けないWEBマーケティングのポイント?

意外と深刻なアパレル業界のマーケティングリテラシー!いまさら訊けないWEBマーケティングのポイント?

デバイスをどのように扱うかという、情報リテラシーが社会で問題になっていたのは数年前ですが、現在はマーケティングのリテラシーにも差がつきはじめています。マーケティングでこれを押さえていれば大丈夫というものはありません。常に変動していくものですので、一時期のマーケティングを抑えたからといって満足していてはいけないのです。マーケティングのリテラシーを身につけるうえで、注意するべき点があります。

意外にアパレル業界の現場ではネットに疎い

実はアパレル業界ではWEBマーケティングについての知識が少ないスタッフが多い傾向にあります。店舗でしっかりと接客をしていれば必ず販売金額は上がるというわけではありません。

趣味の情報収集はWEBで行うのが当たり前の時代で、その情報収集の中にどのようにしてブランドのアピールをしていくかということを考えなければいけないのです。インスタグラムなどのSNSやブログなどに関してはしっかりと活用することで、ショップスタッフが店舗をアピールすることができます。ですがショップの仕事に精一杯でなかなか手が回らなくWEBでの発信をしていなければ、お店の外での宣伝を全くしていないといってもよい状態です。

また会社としてWEBに対してのマーケティング政策をしっかりと考えていても、現場の店舗にうまく伝わっていないというケースもあります。これは結果としてWEBを見て来店した顧客が実際の店舗でイメージが違うとなると、ショップに対してがっかりした気持ちを持ってしまい、ファンを獲得することができず将来的な機会損失につながります。

安易に専門家に丸投げしてはいけない理由

業界のマーケティングの動向をしっかりと把握することが大切ですが、さまざまな方法で情報を集めなければいけず、人と時間がかかる業務です。ですが、この労力や手間を惜しんでマーケティングの動向を外注にすべて任せるということは避けましょう。

マーケティングは調査をする自社がしっかりと把握をすることが重要ですが、行うべきことをすべて外注してしまうと、何が大切であるのかということを自社で詳しく掴むことができません。何のために何をしなければいけないのか、という目標がブレていると、費用をかけて準備をしてもその結果は期待できにくくなります。やみくもにマーケティング調査を外注してしまうとその投資が無駄になる可能性があるのです。

WEBのマーケティング調査は自分達でしっかりと把握しておき、結果として必要あるとなった業務について、作業が大きくて手が回らないという場合に外注をするようにしましょう。

現場の声を反映させる「ヒアリング」の重要性

店舗のスタッフに、WEBのマーケティングを理解してもらうということは、とても重要ではありますが、かといってすべて販売スタッフに押し付けるのではいけません。しっかりとWebマーケティングの知識を持ってもらったうえで、現場の販売スタッフへどのようなWEBのアプローチを行っていくべきかの声を集めることが大切です。

とくに実店舗とネットの店舗を融合させるオムニチャネルという考え方は今後のアパレルでも重要になってきますが、オムニチャネルでも現場のスタッフ目線は重視する部分です。自社のECサイトやスマートフォンでのアプリケーションなどと実店舗が交わるような企画を進めた場合、現場の声を無視してしまうと、本当に顧客を身近に感じている人の声が入らないため、顧客にとってよいサービスとなりません。

ブランドのサイトを立ち上げるときなどもサイトの設計として、まずこうしたスタッフの声を集めるところから始まります。経営側だけですべてを決めるのではなく、現場スタッフがどのように思っているのか、会社全体でアイディアを集めるということが大切です。

マーケティング3.0という考え方

マーケティング3.0とは、マーケティングの考え方のひとつで日本の戦前戦後から変わってきている概念をバージョンのように捉えたもので、マーケティングの神と呼ばれているフィリップ・コトラーが提唱したワードです。

なおマーケティングの戦前戦後の1.0は製品を良くすることを意識したもの、1970年代からの2.0は顧客のためにというところを重点に意識したもの、そして現在の3.0は社会的な貢献を意識しているという考え方です。

このマーケティング3.0では3つのバランスが大事とされています。

それは

  1. ブランド
  2. ポジショニング
  3. 差別化

です。この3つがバランスを保ちあっていることが大切です。

まずブランドを顧客の心の中にしっかりとポジショニングさせる、これができている状態をブランドアイデンティティといいます。ブランドの差別化がしっかりできており顧客のニーズを満足させることはブランドイメージ、差別化できていることが顧客のポジショニングになっている誠実さを意味してブランド・インテグリティといいます。

これら3つがしっかりバランスを取れているアパレルブランドに、マザーハウスがあります。マザーハウスの目標とするところは途上国から世界に通用するようなブランドを作るということです。実際にマザーハウスで販売される商品では、途上国の現地でしか取れないような特殊な素材を使用しています。さらに購入した顧客はマザーハウスの商品をつうじて、社会に貢献することが可能になるのです。

まとめ

マーチングリテラシーの差があると長期的に見たときにその売り上げは大きく変わってきます。Webのマーケティングをしっかりと行うことの重要性を経営スタッフと現地の店舗スタッフすべてに伝えることで大きく会社は成長するでしょう。

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