メディアコマース成功例4選!実例に学ぶECとメディアのミックス

メディアコマース成功例4選!実例に学ぶECとメディアのミックス

現代では食品や日用品、コスメや電化製品などさまざまなショップでECサイトが作られています。そしてただ商品を販売するだけでなく、消費者のニーズにあったコンテンツを充実させることで、メディア化を図りリピート客を得ることで売上を伸ばしています。メディアコマース化はマーケティングを行う上で重要な役割を果たしているといえるでしょう。今回はファッション業界でも大いに活用することのできるメディアコマースの実例をご紹介してきます。

ユーザーと知識を共有するECサイト~ノウハウと共感

「石けん百貨店」は顧客自身に「商品を選ぶ目」と「商品の活用テクニック」を身につけてもらいたいという思いから、複数の姉妹サイトを運営しています。姉妹サイトは石けんなどの基本的な使い方からコアな知識・使い方のような情報コンテンツが充実しており情報目的でサイトを訪れるユーザーが多いです。石けん百貨店の商品ページでは一般的な成分や石けんのサイズといった表示から、スタッフからの一言などを掲載し姉妹サイトとお互いに商品や情報へのリンクを掲載しています。

ただ商品を販売するだけでなく、顧客にとって欲しい情報や使いやすいサイトというものを、顧客視点で作り上げたのです。その結果、姉妹サイトから石けん百貨店のサイトに訪れるユーザーが増え、商品を購入しリピーターも付き顧客が増えるという結果になっています。情報量を増やしコンテンツ内容の充実化・姉妹サイトと相互リンクを貼ることで、商品購入だけが目的のユーザーだけでなく、成分で石けんを選ぶユーザーなど幅広いユーザーを獲得することができるようになったのです。このようにユーザー視点でサイトを作ることで、さまざまなユーザーの集客・売上UPに成功しています。

世界中のママ・パパをネットワークに!

育児用品を販売している「babytopia」は、日本だけでなく世界中のパパ・ママネットワークを構築しています。海外の主要な展示会に参加したり、海外で人気のブランド経営者と直接会い情報交換を行ったりするなど独自の調査で欧米の最新トレンドを世界へと発信し、その他にも海外の育児に関する最新のニュースやコラムといった情報を掲載しています。日本国内の育児サイトでもトレンドや育児ニュースを発信しているところは多いですが、日本ではあまり語られない「海外の育児情報」に特化しているので、最新の情報が欲しいという親にとってはとても魅力のあるサイトとなっています。

欧米で人気のある育児アイテムは日本に入ってくるものが少ないため、日本では情報収集が難しい一面がありますが人気は高いです。ギフト用品としても海外の育児アイテムは人気が高いのですが、国内ではなかなか入手できないといった現状もあります。このような背景を踏まえ、ユーザーの欲しい情報を見極めて発信・取扱い商品を厳選することでbabytopiaは顧客得て売上を伸ばすことに成功しています。

動画を使ったファッションサイト~動画は売り上げに効果あり!

「Zappos」はアメリカのファッションECサイトですが、イーコマースビデオを初めて利用したサイトです。これまでは写真と文章のみで商品を説明していたため、ユーザーのイメージがわきにくいことも多く、イメージと違うと返品されることも多かったようです。しかしイーコマースビデオを導入し、実際にモデルが着用して動く様子を紹介しながら簡単な説明を付けるだけで状況が改善されたのです。

これは実際に着用して動いているモデルを見ることで、ユーザーがより商品をイメージしやすくなり、商品の特徴がわかりやすくなったためといえます。このことがあってからブランドからイーコマースビデオの作成を有料で依頼されることがあったそうですが、現在はお金をもらってイーコマースビデオの作成を行ってはいないそうです。

簡単な動画説明があるだけで、写真だけの商品と比較するとコンバージョンは約6%~30%も高くなり、返品率も動画導入前と比較すると約24%も減少したといわれています。イーコマースビデオを利用することで、通信販売の問題点である「商品を実際に手に取ってみることができない」「商品の特徴がわかりにくい」という問題を解決し、売上を伸ばすことに成功したのです。

ソーシャルメディアのベストプラクティス

化粧品ブランド「ライス・フォース」はマーケティングにFacebookを取り入れることでメディアコマースを成功させています。Facebook上で商品を販売するのではなく、自社のECサイトへの誘導目的、そして自社ブランドのイメージを上げるためにFacebookを利用しています。

Facebook上では主にメインターゲットとなる30~50代の女性に向けて食べ物や旅行といった日常的な情報を発信し、ファンを増やしています。その結果としてライス・フォースの発信する商品情報やセール情報に多くの「いいね!」が付き、ブランドのファンを増やすことに成功しました。ライス・フォースの成功はFacebook社からも認められ、2012年にはFacebook社が公式に選出する「ベストプラクティス」に選ばれています。このように商品やサービス情報だけでなく、ユーザーが読んでいて楽しくなるような情報を数多く発信することでも、自社ブランドのファンを獲得しECサイトの売上を伸ばすことができるのです。

まとめ

ECサイトのメディア化は2018年も盛り上がりを見せており、メディアミックスなど各サイトもこれまで以上にサイトの作り方を工夫すると考えられます。今回ご紹介したECサイトはファッションとは別業界の物ばかりですが、参考になった成功例もあると思うので、今後のECサイト展開やマーケティングへの活用を考えてみてみることで、状況を改善する可能性があります。売上や顧客獲得が最終的な目的となりますが、「ユーザー」視点で考えてサイト構成やマーケティング手法を考えることが重要なポイントでしょう。

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