ポータルサイトは、うまく活用することで自社サイトに不足している情報を補完するということが可能です。自社サイトではやはり製品の情報がメインとなってきてしまい、多角的に潜在顧客へアプローチすることや、顧客へファッションの動向などを伝えることができないケースがあります。現在ファッション系ポータルサイトではどのようなタイプのサイトがあるのかを紹介します。
総合型ファッションサイト
総合型ファッションサイトとは、世界でどのようなファッションが今の流行りなのか?などのトレンド情報や、日本国内の新商品で注目されている商品などのファッション全般に関する、総合型のサイトです。
主なコンテンツは、モデルやファッションデザイナーへのインタビュー情報やコラム、新商品のレポートなどです。それらを掲載し、ファッションに日頃から興味を持っている方に最新情報を届けます。サイトの目的としてはファッション情報を充実させるという部分になります。実際のファッションショーの情報や、ファッションにかけている支出金額はどのくらいかという豆知識や、新しくできる店舗の状況など、そのジャンルはさまざまです。
ファッション業界の中で新しいジャンルのサービスが始まった場合なども、こうしたポータルサイトを通して、ユーザーに知ってもらうことができます。近年ではファッションのシェアサービスや、ZOZOTOWNのつけ払い、ユニクロがオンラインの受取や返品を実店舗と連携するなど、これまでになかったサービスが増えてきています。
ポータルサイトで情報を発信することで、こうしたファッションに関する最新情報に敏感になるという部分もあります。情報だけではなく、世界各国で街角でのファッションスナップやインスタグラムなどで実際のファッション状況なども紹介しつつ、多くの面からファッション業界の情報を取り入れ、情報を豊富にそろえることが重要です。
ライフスタイルとファッションのハイブリッド型サイト
情報の根源はファッションとしながらもメイクやアート、グルメなど生活に関わる情報を主に扱う複合型のサイトです。ジャンルとしては一見すると多様なサイトとはなりますが、その軸はファッションに絡めた話を中心として情報を記載しています。
例えば毎日着ることになる商品の洗濯についての知識や、クリップなどの生活用品を使用してファスナーやブレスレットの楽な着用方法、そのほかにはストッキングが伝線してしまったときの対処法など、ファッションに興味を持っている方が、日常生活で役に立つような情報などが主なものとなります。家に大量に保管されてしまっている、もう着なくなった服の断捨離方法や、好きな商品を購入することを目的とした、貯金を進めるための節約術なども、ライフスタイル情報のひとつです。
ライフスタイルの情報サイトは、ファッションの最新情報は多くありませんが、生活に役立つ情報によって、普段はファッション情報を気にしていない潜在顧客へのアプローチをかけることが可能となり、顧客の間口がひろがります。
国内ファッションの専門型サイト
国内のファッション情報を軸としたポータルサイトで、ときには他の企業や媒体と連動をすることもあり、日本のファッションの中心の最新情報を伝えるサイトです。とくにその中でも日本のファッション全般を扱うというよりは特徴のあるテーマ、例えばストリートやモードなどといったジャンルに絞って特化しているというサイトが増えてきています。
またジャンルではなく原宿や渋谷など、地域に特化してファッション情報を載せているというケースもあります。ファッションの流行りは地域によっても異なりますので、訪問者は自分がよくいく地域の情報だけを収集することができます。実店舗への来店に力を入れたいときに地域情報サイトはいきてくるでしょう。
自社サイト内での例をあげると国内最大手のファッション通販サイトであるZOZOTOWNではファッション専門誌のような情報を毎日更新しており、その中で自社製品を絡めて販売紹介するというファッションニュースページを作成しています。
海外ファッションの専門型サイト
海外のファッション情報を日本で伝えるというウェブサイトです。実際に海外でのファッションブランドや情報誌の会社が日本語としてサイトを運営しているという場合もあり、その場合には海外でのファッション状況があるほか、国内のスタッフが独自に海外ファッションについての情報などを記載します。
また、海外ファッションブランドや情報誌の会社ではなく、日本国内のブランドや情報誌が海外のファッション情報を記載しているというケースもあります。
海外にいったことがないという方でも、好きなファッションブランドをきっかけに海外のファッションショーに憧れを持っているという方も多くいます。しかし海外の情報は実際にいくかWEBサイトでしか詳しい情報収集をすることができません。実際の店舗や日本の通販サイトではなかなかアプローチできない顧客への宣伝の一歩のサイトとなるのです。
まとめ
ポータルサイトを運営するメリットとしては、自社サイトを見ているお客以外へのアプローチだけではなく、運営会社自身の情報収集という点があります。ポータルサイトを運営することで情報に敏感になり、マーケティング情報や自社製品の開発に必要な知識へとつながることもあるのです。