フォントにもターゲット分析が必要!フォントが与えるイメージ

フォントにもターゲット分析が必要!フォントが与えるイメージ

ECサイトにおける閲覧者の早期離脱などを防ぐためには、見やすさやインパクトの強さを強調したWebデザインも重要となります。しかし、このWebデザインにフォントを含めて考えている方は多くはないでしょう。

フォントはデザインの基本といわれるほどデザインと大きな関係があり、用途に合ったフォントの選択ができないと、ECサイトではせっかくデザインにこだわっても売り上げのアップにつなげることができなくなってしまうこともあります。今回はフォントが与えるイメージを実例つきでご紹介するので、ECサイトのデザインを決める際などの参考にしてみてください。

フォントにはどんな種類がある?

まずは代表的なフォントを文字の種類別に見ていきましょう

ひらがな

ひらがなを表記する際によく使用されるフォントが「ゴシック体」です。このゴシック体は均一な太さで構成されるという点で大きな特徴があり、シンプルなテキストを書く際などによく使用されます。また、ゴシック体には線の太いものと細いもので印象が異なるという特徴もあることから、デザインを気にする場合は、この使い分けにも注意する必要があります。

カタカナ

カタカナがメインのテキストは極めて少ないことから、カタカナならではの代表的なフォントというものは存在しないといっても過言ではないでしょう。このことから、カタカナを表記する際に使用するフォントとしてはひらがなと同様にゴシック体のものが選択されやすくなっています。

アルファベット

アルファベットに対応したフォントは非常に多いことから、国や業界によって代表的なものは異なります。しかし、その中でも「MS Pゴシック・明朝」はWindows95から搭載されているフォントであるため、幅広く使用されている代表的なものといえるでしょう。

フォントが与えるイメージとは

続いてはフォントが与えるイメージについて見ていきましょう。

ゴシック体

ゴシック体の文字は太さが均一な線によって構成されていることから、まじめな印象を与えます。その一方で堅苦しさや無機質といったネガティブな印象を与えてしまうこともあるため、デザイン性が重視されるような場面での使用は避けたほうがよいかもしれません。

一方で、ゴシック体で表記されたひらがなやカタカナは非常に読みやすく、幼い印象を与えることもあります。そのため、子ども向けの絵本や低学年向けの教科書などでもこのフォントはよく使用されています。

MS Pゴシック・明朝

アルファベットで表記する際に使用するフォントの定番のひとつであるMS Pゴシック・明朝は、文字によって太さが異なる読みやすさが重視されたフォントでもあり、こちらもまじめな印象を与えます。そのため、ビジネスシーンなどではこのフォントが使われることが多くなっています。そのため、デザイン性が重視されるECサイト内のテキストなどではあまり使用されません。

フォントと合わせて覚えたい「タイポグラフィ」

現在ではフォントを用途に合わせることで読みやすくすることがデザインにおいては重要であると考えられています。しかし、特にECサイトのような高いデザイン性が求められるものに対しては、フォントだけでなく「タイポグラフィ」にも気をつける必要があります。

タイポグラフィとは、用途に合わせてテキストを読みやすく、美しく見せるための文字を配置する技術のことを意味し、テキストを構成する文字の形を指すフォントとは大きな違いがあります。このタイポグラフィの重要性が認識されるようになったきっかけとしては、PCよりもさらに画面の小さいスマートフォンによるサイトの閲覧が多くなったことが大きく関係しており、タイポグラフィを使いこなすためには、閲覧する側の環境や状況を想像する力が求められるといえるでしょう。

2018年のタイポグラフィ傾向

比較的最近になってから注目度が増し始めたタイポグラフィですが、Webデザインのトレンドの移り変わりが激しいのと同様に、タイポグラフィのトレンドにもその移り変わりが激しいという特徴があります。続いては2018年のタイポグラフィのトレンドを3つご紹介します。

大胆な大きめの文字

近年流行のタイポグラフィとして特に目立つのが、過剰ともいえるほど大きな文字を画面の目立つ箇所に配置するという手法です。この手法は、例えば映画ポスターにおける映画のタイトルなどのような最も閲覧者に知ってほしい情報を表記する際に有効であり、アパレルブランドではブランド名をブランドイメージに合ったフォントで表記する際にこの手法を取り入れると、閲覧者にも大きなインパクトを与えることができます。

セリフ調のテキスト

トップページの一番目立つところにセリフ調のテキストを表示するという手法も近年のトレンドのひとつです。この手法は閲覧者に伝えたい情報が多いときに便利ですが、英語の場合は洗練された印象を与える一方、日本語でこれをやるとポエムのような違和感が生じることもあるため注意が必要です。

水平・垂直テキスト

単語ごとに向きがバラバラになっており、それぞれが別の単語に対して水平・垂直になっているテキストは読みやすさという点では難があるものの、デザイン性では優れており、こちらもまたトレンドのひとつとなっています。特にデザイン性が重視されるアパレル系ECサイトでは利用を検討してみる価値のある手法といえます。

まとめ

今回はWebデザインの基本であるフォントと、それをさらに生かすためのタイポグラフィについて解説しました。これからサイトを作ろうと考えている場合は、ターゲットに合わせたフォント選びを心掛けると同時に、トレンドとなっているタイポグラフィも取り入れると、より高いマーケティング効果の期待できるデザイン性の優れたサイトを作ることができるでしょう。

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