売れているファッションECサイトはアプリがスゴイ

売れているファッションECサイトはアプリがスゴイ

ファッションの販売戦略として、ECサイト以外にもスマートフォンにインストールさせるアプリを準備することで顧客の囲い込みが可能となります。 しかしアプリはただECサイトと同じことができるだけではなく、日々使用されるということや、通販、実店舗での購入が便利にできるシステムを導入することがポイントです。実際にアプリを使用しているブランドを例にあげて紹介します。

速度の面でH&Mのアプリを解説

H&Mのアプリにおける表示速度は、ファッションブランドアプリの中でもかなり上位に入ります。日々アプリを使用してもらうことを想定した場合、表示速度や反応の速度というのは重要です。もしお店で使おうとした際に、目的のページがなかなか表示されず結局使えなかったとなると、次回以降のアプリの使用をやめてしまうという方もいるでしょう。

こだわりや情報を詰め込みすぎることで、結果としてユーザーに不便なアプリになってしまうケースもあります。表示速度に1秒の差があるだけで年間収益が、数百万野何億円という単位で変動するともいわれています。とくにECサイトであれば、2秒以内に表示されるべきとされており、これはアプリにも同じことがいえるのです。

インターフェイス重視のZARA

続いてアプリのインターフェイスに関しての実例です。ZARAではアプリにおいてユーザーの利便性を突き詰めた操作性とデザインになっています。アプリのトップの画面では区切りのためのボーダーや余白がありません。とてもスタイリッシュなデザインとなっており、このようなアプリのデザインは、ファッションブランドにおいてはユーザーの購入意欲にも影響してくるといえるでしょう。

さらに試着をしたいという特性があるファッションブランドとして、アプリだからこそできる素晴らしい機能の開発を予定しています。店頭でセンサーにスマートフォンをかざすと画面上にバーチャルモデルがその商品を来た状態で表示され、雰囲気を確認できます。さらにこれは実店舗だけではなく配送の商品の箱にかざすことでも見ることが可能です。

単純に購入するためだけの機能ではなく、スマートフォンだからこそ可能になるシステムを取り入れることで、日常的に使ってもらうということができます。

PickUpinStoreとノードストリーム

ノードストロームではPickUpinStoreという機能があり、オンラインとオフラインをつなぐO2Oの機能です。これはアプリ上でPickUpinStoreというボタンを押すと、実店舗に取り寄せてくれるのです。

さらにこの機能を活用してPickUpinStoreの商品受け取り専用店舗、つまり在庫を持たない実店舗をオープンする計画を発表しており、これにより在庫が売れないロスが発生するのを防ぐことが可能となります。

ファッションブランドでは試着は必ず切り離すことができない部分となりますが、通販でそれを可能にしているシステムです。PickUpinStoreにて通常在庫がないお店に商品を取り寄せ、顧客はその店舗では試着をし、そこで気に入ったら購入、もし気に入らなければそのまま返品も可能となっています。

日本のブランドで同じような例をあげるとユニクロと、GUのオンラインストアがこのシステムにあたります。それまでは購入したものを実店舗で払う店舗レジ払いがありましたが、試着などをすることはできずにあくまで支払いのみとなっていました。それが現在ではそれぞれのオンラインストアから購入したものを実店舗で受け取ることが可能です。

この通販で購入したものを店舗で受け取れるメリットとしては、ショップ側としては入荷と一緒にまとめて配送をおこなうことができ、そのため個別に送付する送料がかかりません。送料がかからないというのはそのまま顧客にもメリットとして繋がります。

FreePeople コミュニケーションできるプラットフォーム

アプリを生かした機能として利用者同士のコミュニケーションというシステムもあります。FreePeopleではこれまでにあげたような機能に加えて、作成したアカウントでユーザー同士が購入した服の写真を投稿したり、さらにそれをお気に入りに登録したりするシステムがあります。

ファッションで戦略として使えるSNSにはインスタグラムがありますが、このインスタグラムの機能を店舗アプリの中に組み込んでいると考えてよいでしょう。実際にそのお店のファン同士のみでの交流となるため、ブランドのコアなユーザー同士が日々アプリにふれることとなり、新商品の共有や発見などにつながるのです。

このシステムではお気に入りのアカウントをフォローできたり、アイテムごとに画像を検索したりすることが可能です。ユーザーが少ないと生かすことができないと感じるかもしれませんが、例えばスタッフがテーマを決めて考えたコーデを公表したりなど、応用することで可能性は広がります。

まとめ

アプリはさまざまな部分で店舗へのユーザーを獲得することができます。その機能によってコアなユーザーや、たまにしか使用しないというユーザーなど対象は異なります。今後どのような顧客に対してアプローチをしていきたいのか、というのを前提に考え、単純にただアプリを用意するのではなく、スマートフォンだからこそ楽しめるシステムを活用していくことが重要です。

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