新アプリ「IGTV」が火付け役になるか?縦型動画3つのメリット

2018年6月、インスタグラム社は新たな動画投稿・視聴アプリである「IGTV」を発表しました。IGTVの最大の特徴は他の動画サービスとは違い「縦型動画」のみで投稿・視聴を行えるという点です。
インスタグラム社はなぜ縦型オンリーの動画アプリを開発し提供を始めたのでしょうか?
今回の記事ではIGTVの特徴や縦型動画のメリット、さらに縦型動画のSNS,ファッション業界との親和性について紹介していきます。

話題の縦型動画サービスアプリ

「IGTV」はインスタグラム社が新たに提供を開始した動画の投稿・視聴専用のアプリです。従来のインスタグラムでは60秒でしか動画が投稿できませんでしたが、「IGTV」では最長1時間の動画の投稿が可能となります。写真ではなく映像メインのユーザーにとってはありがたいアプリといえるでしょう。

縦長の映像で動画を投稿できる

「IGTV」のいちばんの特徴は縦の全画面表示で動画が投稿・視聴できるという点です。YouTubeなどは横画面で視聴するのが基本ですが、インスタグラム社はあえて縦画面アプリを提供して他の動画サイトとの差別化を図っているようです。

インスタグラムのフォローを引き継げる

「IGTV」は通常のインスタグラムと連携されているので、インスタグラムと同じIDでログインすればフォロー・フォロワーをそのまま引き継ぐことができます。

動画の検索はできない

YouTubeなどでは好きなキーワードを入れて動画を検索することができますが、「IGTV」ではキーワードからの動画検索ができないという指摘があります。「IGTV」で好みの動画を探すときはキーワードではなくユーザーアカウント名で探す必要があり、この点は使いにくいといえます。しかし、今後のアップデートによってこの点は解消される可能性も十分にあるでしょう。

縦型のメリット①スマホファーストに近づく

近年、ネットの視聴はスマホで行うのが当たり前になりました。サイト、動画、ゲーム、音楽、SNS・・・いずれもスマホでの視聴が主流です。そしてスマホを見るときは縦にして使うのが一般的で、じっくり動画を見るときだけ横にして使うというケースが多くなります。横画面の動画を見るときはスマホをいちいち回転させる必要がありますが縦型動画であればそのような手間は必要ありません。

最新のデータによると“3分以下の動画”に限るとスマホを横にせず縦のまま視聴するユーザーの割合が80%を超えています。ほとんどの人はスマホを横にして視聴するのを面倒だと思っている、といえるかもしれません。しかしながら動画サイトに投稿されている多くは横型動画で縦型動画はあまり見当たりません。

縦のままスマホを使うユーザーが圧倒的に多いという点から見ても、縦型動画を投稿できる「IGTV」はよりスマホファーストに近づいた動画サービスといってもいいでしょう。

縦型のメリット②自撮り動画などと親和性が高い

縦型動画はアパレル・ファッションという面で親和性が高いのが特徴です。

例えば体全体が収まった自撮り画像を投稿するときは横画像よりも縦画像のほうが適しています。同様に体全体を見せたい動画の場合も縦型動画のほうがマッチします。自分の着ているファッションを動画で見せたいならば頭から足元まで一見できる縦型動画のほうが、より大きな画面で多くの情報を届けることが可能です。

この点で見れば、「IGTV」はアパレル・ファッション業界のプロモーションに相性が抜群であると言えます。ファッションの紹介は全身画像が基本なので、縦型動画であれば動的な全身コーディネートを効果的かつ多数のユーザーに紹介できるようになります。

さらにインスタ向けに「IGTV」で制作した縦型動画はそのまま店内や街中のデジタルサイネージに流用することができます。SNSの小さな画面だけでなく、より大きな画面で視覚に訴えることができ幅広いプロモーション展開が可能となります。

縦型動画のメリット③視覚的表現に最適

縦型動画のメリットのひとつは「よりビジュアルに訴える表現に向いている」ということです。

YouTubeなどに投稿される動画の多くは横型動画なのでテキストを入れるのにも適しています。しかし、縦型動画の場合は横幅が短いためテキストを多く入れる動画には向きません。よって縦型動画はテキストを読ませるのではなく動画の内容をそのままダイレクトに視覚的に訴えるのに適しているということになります。

ファッションというものはテキストではなく視覚的な印象がメインです。つまり一見したときのインパクトが物を言います。ファーストビューでどれだけ人の心を掴めるか、そのファッションやアイテムに強い興味を持ってもらえるかどうか、そうした訴求のなかでは余計なテキストはむしろ邪魔になってしまいます。

SNS,ファッションという視点で考えると縦型画像・縦型動画はより訴求力があり、同時に多くのユーザーに目が留まりやすく、SNS特有の拡散と広がりにも期待できるといってもいいでしょう。近年は縦型動画を積極的にインスタにアップするアパレル企業・ファッションブランドが増加しているという点にも注目です。

まとめ

スマホの使い勝手や利便性を考えるならば、横型動画ではなく縦型動画の活用はファッション・アパレルというジャンルでこそ活きてくるといえるかもしれません。
芸能人やモデルがインフルエンサーとなって自身のインスタに縦型画像や縦型動画をアップするのも珍しいことではなくなりました。増え続けるスマホユーザー、そして「ファッションと縦型動画の相性」という点からも、縦型動画を使って上手くプロモーションすることは多くのユーザーに強いインパクトを与える有効なアピール手段となるでしょう。

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