ECサイト運営の基本を徹底解説!意外と知らない運営業務について

ECサイト運営の基本を徹底解説!意外と知らない運営業務について

ECサイトは実店舗を開業するより初期費用が少なくて済むため、簡単に始められるというメリットがあります。実際に、EC市場は年々拡大傾向にあります。しかし、ECサイトを運営している経営者の中には、思うように売り上げが上がらず悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。
ECサイトを成功させるためには、ECサイトの基本を理解し、運営業務の効率化を図ることが重要なのです。この記事では、ECサイトの主な業務内容、業務の効率化などについてご説明します。

フロント業務(マーケティング)

ECサイトの運営には9つの業務があり、これらの業務は「フロント業務」と「バックエンド業務」に分けることができます 。ここではフロント業務について詳しくご説明します。

フロント業務はマーケティングが主な業務になります。 それぞれの業務内容は次のとおりです。

1. 商品の企画

その年のトレンドやシーズンも考慮に入れた上で、どのようなユーザーにどのような商品を販売するかを決めます。その後商品の価格帯を決定し、この価格を元に今後1年の販売数や売上高、営業利益や純利益がどれくらいになるか想定して、ビジネスプランを立てます。

2. ECサイトの制作

EC サイトのデザインを決めて制作します。ECサイトのデザインは顧客ターゲットとコンセプトに合っているもので、使いやすいことが重要です。さらに、商品の撮影、登録、掲載などの作業も行います。

3. 仕入れ

予測した販売数を元に仕入れを行います。品切れを起こさないよう複数の仕入れ先を確保しておき、チャンスロスの発生を防ぎましょう。また、仕入れをするときに必要な契約書等の書類作成なども行います。

4. プロモーション

商品を販売して売り上げを上げるために、プロモーションを行います。プロモーションの方法には、Web広告やSEO対策、メールマガジンやSNS広告などが挙げられます。

バックエンド業務(フルフィルメント)

バックエンド業務は、受注があった際に発生する業務で、主に「受注」「在庫管理」「ピッキング・梱包(こんぽう)」「発送」「アフターサービス」の業務があります。それぞれの詳しい業務内容な次のとおりです。

1. 注文の受注

届いた注文情報を確認し、注文の進捗(しんちょく)などを顧客へメールなどで連絡し、在庫が確保できるかを確認した上で出荷指示を出します。時には商品や購入についての問い合わせや質問などにも対応します。

2. 在庫管理

現在ある在庫を把握して受発注を担当します。在庫が多すぎれば余剰コストを抱えることになり、少なければ品切れでチャンスロスにつながるため、在庫管理は大変重要な業務といえます。バランスのとれた在庫管理行うためには、精度の高い販売予測が立てられているかが鍵になります。

3. ピッキング・梱包

出荷指示を受けたら倉庫より商品を取り出し(ピッキング)、梱包作業をします。壊れやすいものを梱包する際はクッション材を使用するなど、商品に応じた梱包を行います。手書きのメッセージなどを添えるとお店の印象アップにつながる可能性があり、リピーターを増やす効果が期待できます。

4. 発送の手続き

発送方法には「宅配便」「メール便」などがありますが、配送方法はコストだけで選ばず、商品が無事に届くことが重要です。サービスを重視して扱う商品の種類や大きさで最適な業者を選び、商品によって配送業者を使い分けると良いでしょう。

5. アフターサービス

リピーター獲得のためには、アフターサービスはとても重要です。商品を使用してみた感想や、注文から到着まで問題がなかったかを尋ねるメールを送るお店も多く見られます。
クレームを受けた場合は、迅速かつ丁寧に対応しましょう。クレームをうまく処理することでお店の印象が良くなり、その顧客に引き続き利用してもらえる可能性が高まります。

業務効率化がECサイト成功の鍵

注文が少ない間は少人数による手作業でこなせますが、売り上げが伸びるとともに業務の負担も大きくなり、業務を円滑に進めるためにもバックエンド業務の効率化を検討する必要があります。
システムやツールを導入すると、受注・在庫管理・発送などには迅速かつ正確に対応できるようになり、顧客の満足度が上りやすくなります。今まで手作業で行っていた作業が自動化されれば、その分の時間を集客対策や売り上げアップの施策などにあてられるようになり、利益の増加にもつながりやすくなります。

ここでは、業務の効率化に役立つ方法をご紹介します。

①データ管理は一元管理できるシステムを利用する

ECサイトを運営するためには、商品管理、在庫管理、受発注管理などのデータ管理が必要です。社内で複数のシステムを使用しているとデータの管理が複雑になり、それらのシステム管理にも多くの時間や手間を取られてしまうことになります。
一元管理できるシステムを利用することでデータの連携や自動処理などがスムーズに行えるようになる上、管理も一つのシステムだけで済みます。

②ささげ作業は外部サービスを利用する

ささげとは、撮影・採寸・原稿の3つを指します。これらの業務を外部サービスに委託することで業務が削減でき、プロの画像を掲載することでさらに魅力的なサイトにすることができます。

ECサイトの売り上げを伸ばす方法

売り上げを伸ばすためには、できるだけコストを抑えて集客効果を高めることが重要です。ここでは、ECサイトの売り上げを伸ばすために低コストでできる効果的な方法をご紹介します。

1. SEO対策による集客効果

SEO対策には大きく内部対策・外部対策・キーワード設定の3つがあり、いずれも費用をかけずにすぐに取り掛かることができます。
内部対策では、クローラーが情報収集しやすく顧客が認識しやすい構成や導線を意識しましょう。内部リンクに偏りやリンク切れはないか、ページタイトルや見出しタイトルは適切か、見やすく目的のコンテンツを探しやすい構造になっているかなどを確認しましょう。

外部対策では、被リンク(外部からのリンク)の質と数を向上させましょう。良質なコンテンツをSNSで発信し、閲覧者が拡散すれば訪問者数の増加が見込めます。訪問者の多い価値あるページとして認知を広めることで、良質なリンク元の獲得につながるのです。

キーワードでは、顧客のニーズから予測されるビッグワードと他のキーワードを組み合わせて選定し、サイトに組み込みましょう。

2. ニーズに合わせたECサイトの作成

ECサイトはデザイン性だけでなく機能性を重視し、顧客が使いやすいサイトに改善しましょう。サイトの改善は、アクセス解析の結果を元に顧客の行動を予測・分析する必要があります。コンバージョン率が低いのは購入に進む手順が分かりにくいのかもしれませんし、離脱率が高いのは顧客が見たいコンテンツが見つけにくいのかもしれません。顧客の立場になってサイトを見直すことで、新たな問題や課題が発見できるのです。

まとめ

ECサイトを成功させるためには、基礎的な業務の重要性を理解する必要があります。外部サービスやシステムを活用して基礎的な業務を効率よく進めると、集客対策や売り上げアップの施策に十分な時間を取ることができるようになり、結果的に利益の増加にもつながります。
ECサイトの運営が軌道に乗っても、常に顧客が使いやすいサイトに改善し、集客対策を継続することも大切です。

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