売上が横ばい?伸び悩みだしたECサイトを見直す重要なポイントとタイミング

ECサイトを運営していると売上が横ばいになることがありますが、そのときは必ず「原因」があります。そのためECサイトの運営においては常日頃からの現状分析と原因の把握にが大切になります。
売上が横ばいになったときに何をすべきか、注目すべき指標やポイントは何なのか、といった点について詳しく見ていきましょう。

売上が横ばい~ECサイトにとって危ない兆候かも

ECサイトを運営していると一時は売上が好調でも、やがて売上が横ばいによる、または伸び悩み傾向になることがあります。しかし、焦ってキャンペーンを導入したり、サイトをリニューアルしたりしても裏目に出ることがあります。売上が横ばいになったときに大切なことは「現状の問題点の把握と整理」です。

現在のECサイトの問題点を根本から見直して改善しないと、継続的な売上の伸びにはつながりません。売上が横ばいになっているということは、伸びてはいなくても一定の売上が確保されているということですが、焦ることはありませんが、決して安心できる状況ではありません。この期間内にしっかりと問題点を把握し、分析し、適切な施策を実行することが負のスパイラルから脱する近道といえるでしょう。

売上が横ばいになったとき、または伸び悩み傾向のときは一度立ち止まって問題点を徹底的に洗いつくすことが先決です。

確認したい5つのポイント

問題点を整理・把握する際の見直しポイントについて詳しく見ていきます。見直しポイントは集客・サイト・ロジスティクス・顧客対応・運営の5つです。

集客

集客はECサイトにおいても最も重要なポイントといえます。集客がなければ売上が上がらないわけですから、なぜ集客が減ったのかを分析する必要があります。リピーターが少なくなった、スマホからのアクセスが減った、SNSからアクセスが減ったなどその原因はさまざまです。

サイト

サイトのユーザビリティ、使いやすさ、見た目の良さ、盛り上がりの演出など、サイトのデザインと構成はユーザーの心象やリピート率に大きく影響します。この点も洗い直す必要があります。

ロジスティクス

商品の受注と発注、在庫管理、梱包、配送、こうした物流過程に問題がないかをチェックすることも大切です。スムーズな購入ができなければユーザーは不快感や不信感を持ちますので、離れていくこともあります。

顧客対応

顧客からの問い合わせ対応、返品、アフターフォローなどがおざなりになると、SNSなどから悪評が広がる可能性があります。顧客へのフォローは迅速かつ丁寧に対応することが求められます。

運営

集客やサイトの作りばかりに目がいって、社内環境や社員の役割分担、またコミュニケーションが上手くいっていないケースもあります。ECサイトを運営しているのはほかならぬ「社員」ですから、日々の社員の業務内容やスキル、コミュニケーションフローをチェックすることも大事です。

数字で確認する4つのポイント

売上に直結する指標は「集客数」「購入率」「リピーター数」「平均購買単価」の4つです。
購入率とリピーター数を合わせてCV率(コンバージョン率)ともいうので、まとめると以下のような計算式になります。

売上 = 集客数 × CV率 × 平均購買単価

例えば自身のECサイトに「2000人」が訪れて、そのうち「5%」の人が「平均3,000円」の買い物をした場合、

2,000 × 0.05 × 3,000 = 30,0000

となって売上は30万ということになります。

よってこの売上をさらに伸ばしたいときは、「集客数」「CV率(購入率・リピーター数)」「平均購買単価」の数値が増えればいいわけです。

集客が3000人になれば 3,000 × 0.05 × 3,000 = 450,000
CV率が0.75%になれば 2,000 × 0.075 × 3,000 = 450,000
平均購買単価が4500円になれば 2,000 × 0.05 × 450,000 = 450,000

ということになります。
つまり「集客数」「CV率(購入率・リピーター数)」「平均購買単価」の指標のうちどれかひとつでも増やすことができれば売上が上がるということです。

ECサイトの運営ではこの4つの指標を意識して、どの数値をどう増やしていくか、どこに力を入れていくかの判断が大切になります。

安易に売上を伸ばす方策を取らない!状況を把握することが先決

売上が横ばいになって停滞したとき、まずは現状の問題点の把握と、集客数・CV率・平均購買単価をいかに上げていくかの明確な目的と施策を行うことが重要になります。現状の問題点の分析なしに売上の増加と維持は望めません。

分析した結果「集客数は同じだけどCV率が低くなった」と分かればCV率を上げる施策を行い、アクセスそのものが減少しているのであればSEOや流入経路などの見直しを行いましょう。

サイトの問題点を理解せずに安易に安売りキャンペーンなどを行ってもその場しのぎにしかなりません。タイムセール、獲得ポイント〇〇倍!といったキャンペーンを繰り返すだけではマンネリ化してしまい効果もやがて薄れていきます。長期的に見れば有効な対策にはなりえないのです。

安易にその場しのぎの売上施策を行うのではなくサイトの根本を見直すことが大切なので、状況によってはサイトのリニューアルを検討する、あるいはスマホからの流入を増やすためにスマホアプリの改善を検討することも必要になります。

ECサイトを見直す重要なポイントとタイミングのまとめ

ECサイトで大事にしなければならないポイントは「売上の増加と継続性」です。もしも売上が伸び悩んだら、まずなすべきことは現状の分析と問題点の把握です。どの指標がどのように下がったか、サイトのユーザビリティに問題はないか、物流や社内の業務フローはスムーズかどうかなど、分析と洗い直しするポイントはたくさんあるはずです。
そうした一つひとつを根本から改善することで、安定した集客と売上の増加が見込めるようになります。

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