アプリでファッションコーディネート!ファッションレコメンドボット

アプリでファッションコーディネート!ファッションレコメンドボット

自動運転車の開発に代表されるように自動車業界におけるAI(人工知能)発達は目覚ましいものがあり、中には事故を未然に防ぐための「ドライバーアシストシステム」のような既に商品化されているものも存在します。そのためAIというと自動車業界での導入をイメージされる方は多いことでしょう。

しかしながら、汎用性の高いAIは自動車業界以外でも導入がされており、それぞれの業界の特性に合った独自の進歩を遂げています。ここでは、その中からファッション業界におけるAIの活用方法を「ファッションレコメンドボット(Fashion Recommend Bot)」の例を挙げながらご紹介します。

Googleやヤフーでは間に合わない?最近のインターネットはAIから

ネット上で情報収集をする際には多くの方がGoogleやヤフーの検索機能を利用することでしょう。実際、この方法であれば多くの情報を入手できるため、入手したい情報がピンポイントで定まっている場合は有効な手段といえます。

しかし、このような検索機能ではユーザーのニーズを把握するためのサジェスト機能が十分ではなく、例えば入手したい情報が定まっていない場合、ユーザーにとっては全く見当違いな情報が表示されてしまうこともあります。

また、このことはファッションに関係する情報を求めるユーザーにとってはより大きな問題といえます。なぜなら、ファッションは個々人のセンスによってニーズに微妙な違いがあり、それを文字として表現するのは難しいことから、ユーザーが求める情報は検索機能を通じて提供することは困難であるためです。

このようなファッション特有のユーザーのニーズを文字で表現しづらいという欠点を補ってくれるのがAIです。そのため、AIをファッション業過で活用使用とする動きは多方面で活発になりつつあります。

「Fashion Recommend Bot~ファッションレコメンドボット」とは?

ファッション業界においてAIの導入によって成果を得ることに成功しているのが株式会社神戸デジタル・ラボが開発した「ファッションレコメンドボット」です。

このファッションレコメンドボットではユーザーのニーズに合った商品を、AIを活用しておすすめすることを主な機能としており、例えばユーザーがそれまでに購入した商品からそのユーザーの好みを分析し、おすすめ商品やコーディネートを紹介するといったことが可能となっています。

また、ファッションボットの特徴としては、ユーザー側が自身の好みを伝えることでそれに合った商品を紹介してもらえるという点も挙げられます。この機能を利用すると、例えばファッション誌でモデルが着用していた服を撮影し、その画像をファッションボットのAIに認識させると、それに似た商品を紹介してもらえます。

ファッションレコメンドボットのこれらの機能にはAIが応用されているため、このようなおすすめ機能の精度は従来のイーコマースのおすすめ機能を大きく上回っており、長期的に利用を続けることでAIに対してはより多くの情報を認識させることができ、ユーザーはより精度の高いサービスを受けられるようになります。

ファッションレコメンドボットの生まれた背景

ファッションレコメンドボットを開発した株式会社 神戸デジタル・ラボは、もともとアパレル系イーコマースの構築・運用において多くの実績を持っていました。また、それと同時にNextremer社が開発したチャットボットAIを活用したアプリの開発も手掛けていたことから、これら2つを組み合わせるというアイデアのもと誕生したのがファッションレコメンドボットといえます。

ファッションレコメンドボットが開発された背景には、ネットでのファッションアイテムの販売が広く浸透したにもかかわらず、実店舗の店員のように顧客の好みに合った商品をおすすめする機能が進歩していないという点や、さまざまな名称のファッションアイテムが登場したことで、ユーザーが自分の好みを言葉や文字で伝えにくくなり、AIが介入する余地が生まれた点が大きく関係していると考えられます。

このことから、アパレル系イーコマースとAIに精通していた株式会社 神戸デジタル・ラボが、ファッションレコメンドボットのようなサービスの開発にいたったことはいわば必然だったといえるでしょう。

ファッション系AIの今後は

ファッションレコメンドボットは、アパレル系イーコマースとAIを融合させたパイオニア的存在として今後も大きな影響力を持ち続けることが予想されます。しかし、このようなAIを導入したサービスの将来性について考える際には、AIならではの「学習をさせなければ精度が上がらない」という特性を忘れてはいけません。

例えばファッションレコメンドボットの場合、AIを導入することには成功しているものの、それを活かすための膨大な情報とそれを処理するための機能が用意されなければAIの精度は向上しません。とりわけファッション業界では、商品に関する情報の多くが人間によって撮影した画像であり、膨大な情報を用意するためには人間が動かなければなりません。

そのため、今後ファッション業界でAIを今以上に活用していくためには、AIに処理させるビッグデータを収集する方法についても考える必要があります。

まとめ

AIの発達は自動車やショッピングなどのさまざまな業界へ大きな影響を与え始めています。しかし、情報を処理しながら成長をしていくという特性を持ったAIは導入をすることよりも、導入をした後どのように活用するかが重要であるため、人間がどのようなアイデアを出せるかによってその将来性は大きく変化するといえるでしょう。

マーケティングカテゴリの最新記事