ライブコマースとアパレル業界の近未来EC状況は

ライブコマースとアパレル業界の近未来EC状況は

アパレル業界では宣伝媒体となってもらうインフルエンサーにより、ライブ配信で商品を宣伝するという方法が増えてきています。このライブコマースはSNSと、ネット販売を紐付けることからもともとは視覚的にわかりやすいファッションやメイクといったものが主なものでありました。しかしこれからは様々なジャンルでライブコマースによる販売が増えてくるでしょう。それほどネットユーザーは興味をもつインフルエンサーのライブコマースに関心を寄せているのです。

ライブコマースが注目されている

アパレル業界においては、そのファッションセンスなどからSNSでフォローをするというケースもよくあることから、インフルエンサーを利用したマーケティングは非常に重要なマーケティング戦略のひとつとなっています。

その中でもリアルタイムにフォロワーとコミュニケーションを取ることのできるライブコマースでの販売は、とくに注目を集めています。大手企業もライブコマースのサービスを始めたりしていることから、これからもどんどんとライブコマースのサービス自体が増えてくることが予想されます。

このライブコマースは、いずれどの通販ショップも当たり前におこなう一般的な戦略となってくるでしょう。まだまだ知らない人も一定数いるライブコマースは、今が一番盛り上がっている時期ともいえます。早い段階でライブコマースについて知っておき、自社ブランドのマーケティング戦略の一環として取り組む準備をしておくべきサービスです。

「SHOPLISTLive」が展開するライブコマース

ライブコマースをおこなっている会社を一例として紹介すると、株式会社CandeeのLiveShop!があります。代表取締役である新井拓郎氏は、もともと音楽や動画に関する作業に携わっていました。他にも執行役員のスタッフに携帯アプリやUXの業務に携わってきた方などがいます。こうした経歴を活かせるメンバーであったからこそ、LiveShop!は多くのユーザーに利用されるサービスに発展してきたといえます。

LiveShop!のSHOPLISTLiveサービスコンセプトとしては、インフルエンサーがリアルタイムにコミュニケーションをしながら買い物をするということです。日本では当時まだライブコマースのサービスは多くありませんでしたので、日本におけるライブコマースのさきがけといえます。現在ではインフルエンサーがファッションコーデであったり、メイクの仕方などを視聴者に伝えたりするライブ配信などを多くおこなっています。

上場で勢いのある「メルカリ」もライブコマースを

フリマアプリで有名なメルカリも実はライブコマースをおこなっています。2017年の7月より開始しており、メルカリチャンネルという名前で配信をおこなっています。元がフリマアプリであるために、気になっている商品に対しての質問をリアルタイムに聞いて、すぐ返答が返ってくることから、検討している商品の購入への後押しに非常に繋がりやすいシステムとなっているのです。メルカリの場合はインフルエンサーを用意するのではなく、各々が好きにはじめることが可能であるのが特徴です。

このようにあくまで動画配信サービスとしてではなく、販売するべきサイトがそのコンテンツのひとつとして展開することが可能で、これはアパレルブランドでも大いに活用することができるシステムです。ブランドのECサイトやスマホアプリのコンテンツの一環として組み込み、インスタグラムなどで有名なユーザーをインフルエンサーとして活用することができれば、大きな販売イベントのようにできるでしょう。

興味深いライブコマースの未来

ライブコマースには様々な要素があります。自分の好きなユーザーが登場している動画を見られること、またリアルタイムでコミュニケーションが取れたり、さらにためになる知識を教えてもらえたりするなど、購入しない場合でも視聴者にとってはメリットが多いです。

ライブコマースを展開するうえで重要なことしては、そのライブコマースを提供するサービス側が紹介する商品などを準備しすぎないことです。最大のメリットは登場しているインフルエンサーがその魅力を伝えるということにあるので、用意されたものではなく、もともとよく知っている商品を使用してもらうのがベストな準備といえます。

ただし企業側としても何らかの商品に力を入れたい場合なども当然あるでしょう。その場合には商品からインフルエンサーを選んだり、ある程度ジャンルを指定したりしたうえで商品を選んでもらうという方法もあります。

中国でもライブコマースは大きなマーケティングとなっており、非常に大きな金額の例でいくと数時間で3億円分の販売を記録したというライブコマースがあります。

まとめ

ライブコマースは通信販売の形としては、テレビ通販と実演販売を併せ持った発展型の販売サービスといえます。多くの顧客をつかめる要素がたくさんありますので、活用していきましょう。

まずはしっかりと方向性を明確にしておくことが重要です。ただライブコマースをおこなっているというだけでは、アパレル企業としてのマーケティングとしては少し不足しています。どのような商品を販売していくのか、ということを目標にするのであれば、その商品を選んでくれるインフルエンサーを起用しなければいけません。商品販売目当てだけではなく、有名なインフルエンサーを育てていきつつ、既に人気があるインフルエンサーと協力や提携をして、モデルのような立ち位置として活躍してもらうなどの戦略も考えられます。

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